虫を撮る。

ボードレンズで虫の目 1 ロングタイプ

虫の目レンズとは

虫は大きく、背景は鮮明に
虫の目レンズとは何か。

魚露目8号で虫の目

現在のスタンダード虫の目?
魚露目8号というコンバーターで作る。

ボードレンズで虫の目 1

監視カメラ用ボードレンズで作る。
ロングタイプ虫の目レンズ。

ボードレンズで虫の目 2

監視カメラ用ボードレンズで作る。
ショートタイプ虫の目レンズ。

虫の目での撮影法

虫の目レンズで撮影する時の設定。
絞りやシャッター速度等。

機材技術協力/参考サイト

虫の目レンズ技術協力サイトの紹介
私のサイトを参考にしてくださったサイト

 
 

注意事項!!
 このページで紹介する内容を参考に、レンズやストロボなどに、改造を加えたことに起因するいかなる損害に対しても、占部友一は一切責任を負いません。
 機材の改造は、自己責任でお願いいたします。
 占部友一はこのページで閲覧者にストロボの改造をお勧めするものではありません。ストロボの改造は、カメラやレンズの破損や火災を招く恐れがあり、最悪感電死など健康を損なう結果につながる危険が非常に高い行為です。  

ギャラリー     ボードレンズでのロングタイプ虫の目レンズの作例

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活動を始めたクロヤマアリ
使用ボードレンズ:G1.9
4月クロヤマアリが活動を始めた。
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シュンラン
使用ボードレンズ:G1.9
日本の雑木林で代表的なシュンラン。草丈は20センチ程度。
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使用ボードレンズ:G2.0
モズのハヤニエ。枝に突き刺されたカナヘビは、むなしく空を見上げる。 
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オオイヌノフグリ
使用ボードレンズ:G2.0
2月の枯野に最初に見つける青い花。確実に近づく春を感じる。
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シロスジカミキリ羽脱
使用ボードレンズ:G3.8
日本最大のカミキリムシ、シロスジカミキリが、長い幼虫期を終え木の幹に穴を開けて脱出する。
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スミナガシ春型
使用ボードレンズ:G3.8
5月の雑木林、開けた場所の樹液の出る木で、食事中。
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闘争
使用ボードレンズ:G3.8
5月、まだ働き蜂を持たないオオスズメバチの女王は、樹液をめぐって争いを繰り返す。
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湿地のハンター ミナミカマバエ
使用ボードレンズ:G3.8
前肢がカマキリのように発達した1センチに満たない小さなハンター。泥の中の他の虫の幼虫類を好んで狩る。

ボードレンズとは、どんな物か

ボードレンズ
M13マウント ボードレンズ
防犯カメラなどに採用されているボードレンズです。写真はG1.9 G2.0 G3.8 と呼ばれるレンズです。数字が大きくなるほど望遠の性格が強くなり、虫の目レンズとしては向かなくなります。
 自作の虫の目レンズといえば、防犯カメラやwebカメラなどのボードレンズがよく使われています。M13マウントのG1.9というレンズが最もよく使われているようです。 このレンズを最初に超深度マクロの部材として選択し完成させた人が誰なのか私は知りません。しかし、その偉大な功績に私は心から尊敬の念を覚えます。

 このG1.9を含むボードレンズを使った超深度マクロレンズは今や自作虫の目レンズの標準的な構成になったといえるかもしれません。しかし、その取り付け方、レンズの構成はその持ち主各々のオリジナルであり、努力の結晶といえます。 また、その努力の向かう先は持ち主の抱く理想の描写です。つまり、常に手を加え変化し続け、これが完成だとか、これが正解だとか簡単に言えるようなものではありません。  私のレンズも、短い期間にさまざまな構成をテストしながら変化し続けていて、いまだ完成といえる組み合わせには至っていません。

大きく分けて2タイプのボードレンズによる虫の目レンズ

 
 そんな自作虫の目レンズのさまざまな形態の中で、私が実物を見たことがあるのものは大きく2通りのものです。 その一つは、ボードレンズの像を、50mmレンズのリバースで拡大、 望遠レンズでその拡大像を結像させるタイプです。これはレンズ全長が長く重くなるので選択する人は少ないようです。
 もう一つは広角レンズをリバースして、ボードレンズの像を拡大結像させる物です。レンズ全長が短く軽量であるため、こちらを選択される方が多いように感じます。
 
 私が最初に組み立てたのは長く重いタイプです。特にこだわりがあって重いほうを選んだのではなく当時手持ちのレンズで作れそうだったのは重いほうだったというだけです。 このページでは、長く重い虫の目レンズについて解説していきます

 このページで紹介できるのは、私が組み立てたものの構成です。この組み立て方の発想は私自身のものではありません。dada042さんという方が使用されているレンズを見て感動した私は、その基本構造をご教授いただきました。 ここで、改めてこの構造を伝授してくださったdada042さんに感謝しつつ、解説して行きます。

ロングタイプ虫の目レンズの構成


 左の写真はdada042さんの構成(以下:dada式)で私が組み立てた初期の自作虫の目レンズです。
 dada式は大きくわけて6つのグループに分けることができます。これを左の図でA〜Fとし、それぞれについて解説します。

A:ボードレンズ
 ボードレンズはG1.9、G2.0 G3.8 など数種類存在しますが、G1.9が一般的です。数字が上がるほど望遠レンズの性格が出ますので虫の目レンズとしては適さなくなります。

B:ボードレンズのマウント及び拡大レンズへの接続部
 さまざまな方法があるようですが、個人でアルミパイプから作成し販売してくださっている方の部品を用いたり、市販の部品を用いたり、一番苦労する部分だと思います。この部分に関して詳しく解説するのは、パーツの出所など の許可をとるのが面倒なのでサイト上ではしませんが、どうしても作成したい人は自力で調べることもそれほど難しくないと思います。

C:拡大用レンズ
 dada式では28〜50mmの単焦点レンズをリバースして使用します。私はたまたまαの50mm単焦点を2本持っていたのでそのうちの一本をdada式の部材として採用しましたが、純正である必要は無く、dada042さんによれば、古いマニュアルのMDレンズやペンタックスのレンズのほうが ガタが少なくて良いということです。ガタが大きいと長い光路の中で光軸(全てのレンズの中心を結ぶ線)がずれてしまい、像の乱れや一方向にずれたケラレの発生につながります。どのメーカーのレンズでも良いのですが、 フィルターネジが使用可能な状態で存在するレンズでないと、他の部材との結合が困難になります。

D:拡大用レンズと結像用レンズの接続部
 フィルターネジを利用して接続します。拡大用レンズのメスネジと結像用レンズのメスネジが向かい合う形になるので、両方がオスネジのリングが必要になります。52mm径のOMリングという製品がネット販売で購入可能ですので探してみてください。  後は各々のフィルター径に適合できるようにステップアップリングやステップダウンリングを使って結合させます。

E:結像用レンズ
 望遠レンズを使用します。画角が狭いほうがケラレの少ない画像を得られ安くなりますが、200ミリぐらいのレンズが良いでしょう。レンズそのものの明るさはファインダー像の明るさに影響しますが、 後で説明しますが撮影時はどうせ絞り込むので特に明るいレンズである必要はありません。ただ、ズームレンズではガタが大きく、光軸が大きくブレます。また本来フィルターネジにレンズを取り付けるような撮影を想定した設計ではないでしょうから、強度の問題で  たぶん壊れます。

F:ケラレの解消やピント位置の微調整グループ
 エクステンションチューブやテレコンバーターなどを使用してケラレを解消したり、拡大系のピント位置、結像系のピント位置の組み合わせで最適な場所を見つける際の調整を行います。何をどう使うかは レンズ全体の構成や、持ち主の意図によって変わります。テレコンバータは簡単にケラレを解消できますが画質の悪化は激しくなります。エクステンションチューブは画質の劣化は少ないですが、ケラレを完全に解消することができなかったり レンズ全長が異常に長くなったりします。

 おそらく、Bの部分が一番難しいでしょう。部品の調達もそうですが、AとBの距離を決めるのがこの部分であり、光軸のずれが最も発生しやすい部分でもあります。いろいろ試してみる以外方法はありません。
 dada式では、撮影時の絞りとピント調整が拡大系・結像系各々に存在することになります。どちらで調整するかは全体の構成によりますが、dada042さんのレンズでは拡大系で、私のレンズでは結像系で行います。 どちらが有利ということはありませんが、結像系に純正レンズを使用した場合、自動絞り調整や場合によってはAFが可能となるメリットはあります。しかし、純正レンズでも結像系を絞り込んだ場合にケラレが発生することもありますので、 実際に組んでみないとどうなるかは分かりません。
 また、ここまでがんばって組んでみたは良いけど、全然だめということもあるでしょう。そういう時は別のレンズを使い構成を変更する必要に迫られるかもしれません。そういったリスクを踏まえて、それでも 超深度マクロレンズの世界を自分で切り取りたいと思う人は是非挑戦してみてください。始めればきっと何とかなります。

dada042さんからのコメント
サイト公開前に機材の構成を掲載することについて了承のお願いをしにた際に、 dada042さんさんから頂戴したメールの一部を抜粋しました。かなり貴重なデータまでお教えいただきましたので、是非ここをクリックしてみてください。
虫の目レンズとは 魚露目8号で虫の目 ボードレンズで虫の目 1 ボードレンズで虫の目 2 虫の目での撮影法 機材技術協力/参考