虫を撮る。

デジイチを使う

ギャラリー     自然光で撮影した作例

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ジョロウグモ
普通に見られるクモだが、じっくり見ると美しい姿をしている。
  
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ベニカミキリ
6月、曇り空の下、ひまわりの葉の上でじっとしていた。
  
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シロカネグモ
深い森の中、一瞬差し込んだ木漏れ日に彼女の巣は輝いていた。
  
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カブトムシ
日中の強い日差しを避け、木陰で休むカブトムシ。
  
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ジョロウグモの巣
クモの糸がプリズムとなて、夏の強い日光を虹色に分解する。
  
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アオハダトンボ
蓮の葉で休む姿が静かな水面に写りこんでいた。
  
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ムネアカオオアリ
鳥にやられたのか、死んだオニヤンマの胸の筋肉を切り取り巣へ持ち帰るムネアカオオアリ。
 その中の一匹がほんのひと時空を仰いでいた。  
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コカマキリ
小川の脇の石の上、彼女は鎌の手入れをしていた。
厳しい野原の世界で、日に包まれた一時の安らぎだろうか。  
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フクラスズメの幼虫
毒ももたず、移動能力も弱弱しいこのイモムシは、体の色を派手にして捕食者を驚かせる。
本来、嫌悪感を与えるその体色も、虫好きの私には美しく見えてくる。  
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アシグロツユムジ
夕暮れ、枯れはじめた草原で
  
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水死したフユシャク
同定は私にはできないが、ウスモンフユシャクのオスだと思う。冬に羽化して活動する蛾のグループだ。
不運にも落水してしまったようですでに死んでいる。翅の上の水玉と彼の地味な鱗粉が美しく光っていた。
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アブラムシ
真冬、低い太陽に透けたアブラムシの体は、薄暗い谷戸の木の枝でオレンジ色に輝いていた。
  
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ホソヒラタアブ
フジの花にて。
  
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雨をやり過ごすクモ
湿地のアシの葉上でカニグモの仲間が小雨をやり過ごしていた。
  
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アオメアブ
夕暮れ間近、ネコジャラシノ野原でカメムシを捕らえたアオメアブ。
逆光に輝く姿が美しかった。  
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優曇華の花
コスモスの茎に優曇華の花が咲いた。これはクサカゲロウの卵だ。
細い糸の先に一個ずつ丁寧に産み付けられた卵は、なぜか仏教上の伝説の花の名前で呼ばれることがある。細い糸の先に生みつけられることで、アリに食べられることを防いでいるという。

使用カメラ

コニカミノルタ α7 DIGITAL

600万画素機ですので最近はあまり出番はありませんが、私の最初のデジイチです。気まぐれなカメラです。ですがjpegの画質は現在持っているすべてのデジイチの中でこれが一番私の好みで、レタッチなしで使用していました。  サイト開設当初ギャラリーに展示した写真の大半はこのカメラで撮影しています。

SONY α100 DSLR-A100

あまり評判のよいカメラではなかったようですが、使いやすいカメラでした。魚露目8号を使用した撮影ではその美しい青が画を引き締めてくれましたが、現在は時々子供が撮影に使う程度です。

SONY α350 DSLR-A350

 クイックAFライブビューという背面液晶でストレス無くAF撮影が可能な機種です。ただ、ファインダー性能は最悪です。JPEGの画質は私の異常な撮影方法ではまったく使い物になりません。現在では家族を撮影するときと、改造機材の性能テスト時に主に活躍しています。

SONY α700 DSLR-A700

 現在のメインです。jpegはα-7Dには及ばず、あまり気に入りません。ただ、機械としては私の所持する物の中では最高ですのでメインというわけです。jpegがだめなので、RAWでの撮影を強いられることになりました。

SONY α77 SLT-A77V

 現在のメインです。チルト機構が独特の液晶画面が最高に気に入っています。

使用レンズ

MINOLTA
AFアポテレマクロ200mmF4G

 重いレンズですが非常に写りはよく、ボケ味も私好みで、手放せないレンズですが、すでに生産終了です。 おそらく、200mmという焦点距離の長さと重さが扱いにくいのと、価格が高いのが理由であまり売れなかったのでしょう。

SONY
50mmF2.8 Macro

MINOLTAの旧型を持っていたのですが、魚露目8号専用レンとしたため、展示処分品を安く購入しました。どうやらMINOLTAのものとコーティーングがだいぶ違うようです。ゴーストが明らかに減りました。 非常にシャープで扱いやすくお気に入りの一本です。

SONY
DT 30mm F2.8 Macro SAM

虫を大きく撮影することよりも、その虫のいる環境を画面内に取り込むことを目的に使用しています。ただし、安価なレンズなりの写りで、50mmマクロと同様の写りは期待できません。
それでも、このレンズの特性は他のレンズとは明らかに違いますので、使用頻度はそれなりに高くなっています。

MINOLTA
STF135mmF2.8[T4.5]

 世界で唯一ピントの合っていないところの写りのために技術をつぎ込んだ変わったレンズです。現在SONYの製品が販売中です。マクロレンズではないのですが、最大撮影倍率0.25倍で、叙情的に虫を撮影するときにはかなりの威力を発揮してくれます。 ただ、虫の撮影が目的でこれを購入する物好きは私ぐらいだと思われます。女性を撮影するときにはこれ以上のレンズはこの世に存在しないかもしれないという良いレンズです。(そんな撮影には使用したことがありませんけど) 

MINOLTA
AF20mmF2.8

虫を撮る上では使用頻度は低いのですが、蝶の飛翔写真ではこのレンズを使用しています。最近は改造して最短撮影距離を短くして使っています。

コンパクトデジタルカメラは虫撮影に向くか

コンデジで撮影
コンデジで撮影
コンデジで撮影
コンデジで撮影
この写真は、コンパクトデジタルカメラ、ディマージュXt(屈折光学系を搭載したスリムコンパクトの走りの機種)で撮影したものです。コンデジは特別な装備をしなくてもこのような写真が撮影できるので、 虫の撮影に不向きということはありません。
 結論から言うと、レンズ一体型のコンパクトデジタルカメラ(以下当サイト内ではコンデジとします)は、条件によっては虫の撮影に向きます。

 虫の撮影で最も重要なのは虫に近づくということです。画面の中に虫を大きく捉えるためには近くで撮る必要があります。望遠で遠くから撮影しても良いのですが、基本は近づかなくてはいけません。

 デジタル一眼レフ等のレンズ交換型デジタルカメラ(以下当サイト内ではデジイチとします)では、機材そのものが重くなりますし、手ブレを押さえて厳密にピントを合わせようとするればカメラを体に密着させてしっかりホールドする必要があります。つまり、 虫に近づくためには、体ごと近づく必要があるのです。

 一方コンデジでは、カメラのフィルムに相当する部品である撮像センサーの大きさが小さいため、ピントの合う範囲(被写界深度)が深く、少々乱暴な言い方ですが、ピントあわせにデジイチほどの厳密さは必要ありません。 また、カメラ自体がデジイチに比べ軽量ですから、両腕を伸ばし、モニターを見ながら撮影しても、じゅうぶん気を使ってシャッターを押せば手振れはある程度抑えられます。ですから、 カメラを体から離し、腕を伸ばした状態で、虫に近づくことができます。つまり、デジイチに比べコンデジのほうが虫に威圧感を与えないため逃げられる可能性が低くなるのです。

 さらに、一般にイメージセンサの大きさが小さいため被写界深度が深いことから、虫の姿と、その虫がいる場所の大まかな雰囲気や背景をある程度写し込むこともできます。カメラ自体が軽量ですから、長時間虫を探してさまよっても、デジイチに比べ 身体に及ぼす負担ははるかに軽いものとなります。

dada042さんの作品
PENTAX Optio W90 顕微鏡モード
dada042さんの作品
PENTAX Optio W90 顕微鏡モード
dada042さんの作品
PENTAX Optio W90 顕微鏡モード
dada042さんの作品
PENTAX Optio W90 顕微鏡モード
PENTAX Optio W90 顕微鏡モード
dada042さんの作品



©2008 dada042

 また、最近のコンデジはには、様々な機能があります。中には解剖顕微鏡のような倍率で撮影できるものまであります。さらには、水深の浅い場所でなら浸水せずに撮影できるものもあります。 1秒間に撮影できる枚数がデジイチの入門気を凌ぐものもあり、虫撮影の分野でも期待できそうな機種が続々登場しています。
 残念ながら私は現在このような昆虫撮影に向いたコンデジを所有しておりませんので、リンク先のdada042さんからPENTAX Optio W90 顕微鏡モード での作例をお借りしましたので、よろしければこちらも御覧ください。
 

デジイチを使用する理由

 コンデジは虫の撮影に向いている機材です。ですが私は、デジイチを使用しています。その理由は目的に合わせてレンズを交換する事が可能だからです。接近撮影が可能なマクロレンズは虫を撮るためにはどうしても必要です。 そのマクロレンズにもいろいろな特性のものがあります。また、マクロレンズでなくても表現によっては使いたいレンズを選択できます。  大きく重い機材を担いで野山を歩き回るのは確かにこたえます。とても悩ましいものです。

レンズ

 虫を撮るとき重要なのはなんといってもレンズです。やはり画面の中で虫を大きく写しこめるマクロレンズが有利でしょう。マクロレンズというのは接近して撮影する接写という撮影法を実現できるレンズのことで、各メーカから  さまざまな製品が出ています。焦点距離の数字が小さいほど、広い範囲を写しこみ、大きいほど狭い範囲を写しこみますが、最大撮影倍率が1倍であれば、虫は同じ大きさで写しこめます。少し分かりにくいので、下に表を用意しました。

 マクロレンズは大体上の表を基準に自分の撮影したい被写体や条件を考えて選ぶと良いと思います。

 焦点距離が大きいほど一般にレンズは重く長くなります。山野を機材を担いで移動する時には、できるだけ軽く収めたいところですのでその辺も考慮する必要があります。

 被写体が比較的じっとしていてくれる虫であれば、焦点距離の小さいマクロレンズでも十分接近することができます。焦点距離が短いレンズなら周囲の環境も広く取込めますし、ある程度ピントの深い写真も撮れます。

 被写体がなかなか接近できない虫であれば、断然焦点距離の長いレンズのほうが有利でしょう。しかし、ブレの問題や、被写界深度の浅さからピンボケしやすいなど、扱いにくいのも事実です。また、被写界深度の浅さ、範囲の狭さから  虫はきちんと写っても、環境までを写しこむことはかなり難しくなります。逆の見方をすれば、虫を際立たせ、かつ、背景をシンプルに整理しやすいともいえます。

虫を同じ大きさで撮影した場合の焦点距離による写り方の違い

30mmで撮影したもの
30mmのマクロレンズで撮影したもの。
後ろの木と空、向こう側の尾根が画面内に写りこむ。
50mmで撮影したもの
50mmのマクロレンズで撮影したもの。
背景には木の葉の茂った部分が写りこむ。

      30mmで撮影したもの                50mmで撮影したもの

 昆虫の撮影は、必ずマクロレンズというものではありません。蝶の飛翔写真では、広角レンズが有利ですし、大口径の望遠レンズでも被写体や作画意図によってはベストという場合もあります。

 このように、虫を撮るときのレンズの選択はなかなか奥が深いものです。是非ご自分のスタイルに合わせてじっくり選んでください。

 一般的には。虫の撮影では100mm前後の焦点距離のマクロレンズが良いとされています。残念ながら私は持っていないのですが。

これから虫を撮ろうとするなら

 このページ上部のギャラリーの写真は、全て自然光だけで撮影しています。ストロボやレフ版を使えばさらにいろいろな表現ができますが、私自身は、自然光だけで撮影した写真が一番美しいと思います。

 もし、これから虫の撮影をしようと考えて、どんな機材が必要なのかと、ネット検索しているうちにここを見つけてくれた人がいらっしゃいましたら、とりあえず手持ちの機材で撮影することをお勧めします。 最初からあまり多くの機材をそろえる必要はありません。マクロレンズが無くても、デジイチが無くても、最初のうちは少しのことを気をつけて撮影すれば雰囲気のある写真は撮れると思います。

 見下ろすのではなく、虫の目線で、画面のど真ん中ではなく、少しどちらかに寄せて、必ず目にピントが来るように撮るだけで、画面上多少虫が小さくてもいいと思います。

 それでもし、虫を撮るのが楽しいと感じて、自分がとりたい写真をなんとなくイメージするようなったら、そのために必要な機材を少しずつそろえていきましょう。

 デジイチ、マクロレンズ、ストロボ、デフューザー・・・ もっといろんな機材が存在します。市販のレンズでは絶対に撮れない写真が撮れる、虫の目レンズと呼ばれる超深度マクロレンズを自作たり。


 昆虫写真は専門的な知識や技術を持つ一部の人々の分野ではありません。そんなに難しい撮影技術なんて本当は必要ないと思います。昆虫図鑑の写真のように撮影する必要はありません。  自分が好きなように撮れば良い訳でとにかく楽しめばいいのです。

 私は虫の知識はそれほどありません。写真の技術もここで偉そうに書いているのが恥ずかしいほどのレベルです。ただ、好きな虫をできるだけ綺麗に撮りたいだけでやっています。そういう仲間がどんどん増えればもっと楽しいだろうと考えこのサイトを作りました。 わかりにくいところがありましたら、どうぞご質問ください。私にできる範囲で手伝いさせていただきます。